1. 変数とは?
変数は、値(データ)を一時的に保存するための「箱」のようなものです。プログラム中で値を扱う際に使います。
2. 変数の宣言(定義)方法
VBAでは、Dim
キーワードを使って変数を宣言(定義)します。
基本構文
vbaコピーする編集するDim 変数名 As データ型
- 変数名:自由に名前を付けられますが、英数字で始まり、スペースや特殊文字は使えません。
- データ型:変数に入るデータの種類を指定します。省略した場合は
Variant
型となり、どんなデータも入りますが、処理が遅くなることがあります。
3. 主なデータ型一覧
データ型 | 説明 | 例 |
---|---|---|
Integer | 整数(-32,768~32,767) | Dim i As Integer |
Long | 大きい整数(-2,147,483,648~2,147,483,647) | Dim l As Long |
Single | 単精度浮動小数点数 | Dim s As Single |
Double | 倍精度浮動小数点数 | Dim d As Double |
String | 文字列 | Dim str As String |
Boolean | 真偽値(True/False) | Dim flag As Boolean |
Variant | 任意の型(省略時の型) | Dim v |
Date | 日付と時刻 | Dim dt As Date |
Object | オブジェクト | Dim ws As Worksheet |
4. 配列の宣言
複数の値を扱う場合は配列として宣言します。
Dim arr(1 To 5) As Integer ' 1から5までの整数の配列
インデックスは0から始まる場合もありますが、Option Base 1
を使うと1から始まる配列になります。
5. 変数の初期化
- VBAでは、宣言した変数は自動で初期化されます。
- 数値型は0
- 文字列は空文字(””)
- BooleanはFalse
6. 変数宣言を強制する設定
Option Explicit
をモジュールの先頭に書くと、すべての変数を宣言しなければエラーになります。バグ防止に有効です。
Option Explicit
Sub Sample()
Dim i As Integer
i = 10
End Sub
7. 変数宣言の例
Dim count As Integer ' 整数型の変数countを宣言
Dim name As String ' 文字列型の変数nameを宣言
Dim price As Double ' 倍精度の実数priceを宣言
Dim isActive As Boolean ' 真偽値isActiveを宣言
Dim dataArray(1 To 10) As Integer ' 10個の整数配列を宣言
まとめ
- 変数は
Dim
で宣言し、As データ型
で型を指定するのが基本 - 型指定は処理の効率化やバグ防止に役立つ
- 配列も
Dim
で宣言可能 Option Explicit
を使って必ず宣言する習慣をつけるのがおすすめ