VBA　ファイルやフォルダーの属性情報取得（GetAttr）

✅ 基本構文

GetAttr(pathname)
  • pathname：属性を取得したいファイルまたはフォルダーのフルパス（文字列）

戻り値：整数（属性を表す定数の組み合わせ）

🔢 戻り値として返る属性の定数

定数名値説明
vbNormal0通常のファイル（属性なし）
vbReadOnly1読み取り専用
vbHidden2隠しファイル
vbSystem4システムファイル
vbDirectory16フォルダー
vbArchive32アーカイブファイル
vbAlias（非推奨）64別名（Windows では一般的でない）

これらはビットフラグとして組み合わされ、戻り値の整数を And 演算でチェックします。

🧪 使用例（基本）

Dim attr As Integer
attr = GetAttr("C:\test\sample.txt")

If (attr And vbReadOnly) = vbReadOnly Then
    MsgBox "このファイルは読み取り専用です。"
End If

If (attr And vbHidden) = vbHidden Then
    MsgBox "このファイルは隠しファイルです。"
End If

📁 フォルダーの属性を調べる

Dim attr As Integer
attr = GetAttr("C:\test")

If (attr And vbDirectory) = vbDirectory Then
    MsgBox "これはフォルダーです。"
End If

🎛 属性の組み合わせを検出

Dim attr As Integer
attr = GetAttr("C:\test\data.txt")

Select Case attr
    Case vbNormal
        MsgBox "通常のファイルです。"
    Case vbReadOnly + vbHidden
        MsgBox "読み取り専用かつ隠しファイルです。"
    Case Else
        MsgBox "複数の属性を持っています（値: " & attr & "）"
End Select

🔄 属性の変更：SetAttr 関数との併用

属性を取得するのが GetAttr、属性を変更するのが SetAttr です。

属性を読み取り専用に変更

SetAttr "C:\test\data.txt", vbReadOnly

属性を複数設定（例：読み取り専用＋隠し）

SetAttr "C:\test\data.txt", vbReadOnly + vbHidden

属性を変更したら、GetAttr で再確認できます。

🚫 エラーと対策

原因エラー内容対処方法
パスが存在しない“ファイルが見つかりません”Dir() で事前に存在確認
アクセス権限がない“パスが無効です” などファイルの所有者やセキュリティを確認
フォルダとファイルを間違える属性に vbDirectory が含まれるIf (attr And vbDirectory) = vbDirectory で判断

テンプレート

Dim path As String
Dim attr As Integer

path = "C:\test\sample.txt"

If Dir(path) <> "" Then
    attr = GetAttr(path)
    If (attr And vbReadOnly) = vbReadOnly Then
        MsgBox "読み取り専用です。"
    End If
Else
    MsgBox "ファイルが存在しません。"
End If

🧠 実務での活用例

シナリオ使用法例
ファイル削除前の保護確認読み取り専用かどうかを GetAttr で確認
自動処理対象から隠しファイル除外vbHidden をチェック
フォルダーかファイルか判断vbDirectory を使って処理を分岐
属性変更時の前状態記録元の属性を GetAttr で保存して後で復元

🧾 まとめ

項目説明
関数名GetAttr(pathname)
戻り値ファイルやフォルダーの属性（整数）
属性の確認方法If (attr And vbReadOnly) = vbReadOnly Then のように使う
主な属性vbReadOnly, vbHidden, vbSystem, vbDirectory など
注意点パスの存在確認・ドライブ権限のエラー対策が必要
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